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侵食
昨日は 月に一度の海岸のゴミひろいの日。
子どもを連れたお母さんたちと、恩納村の海でゴミを拾う。

環境カウンセラーの みさ子さんをオブザーバーとした会に誘われたのは11月。
海でゴミを拾っているとき、5歳の娘に聞かれた。
「なんで海に ゴミを捨てるの?どうしておうちに持ってかえらないの?」
しばらく考え「なんでだろうね」と こたえた。

人は オトナになっても答えを探す旅をしていると思う。
娘の問いは、彼女が成長しながら自分なりの答えをみつける
問いのような気がした。

自然農法で野菜を育て廃油から石鹸をつくる みさ子さんは たくさんの引き出しをもっている。
浜辺を歩くとき、自生する植物のことを いろいろとおしえてくれる。
私にとって『センス・オブ・ワンダー』の著者、レイチェル・カーソンのようなひと。

子どもたちといっしょに ゴミをひろう。
みさ子さんが言っていた。
「拾ったことのある人は、捨てる人にはならないよ。」
もしかすると会の子どもたちの中から、みさ子さんのような『伝える人』が
育まれる気がする。

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毎回、いろいろな気づきがあるけど、今回は侵食が進んでいることを感じた。
写真の松の木。
根っこの周囲は粘土質の土壌で、みさ子さんはかつてここが浜辺ではなく
内陸だったことをおしえてくれた。
木を支える根っこが剥き出しになり、木が傾いている。
来年、同じ場所に来たら、この木はもう立つチカラを失っているだろう。

ゴミ拾いのあとは、みさ子さんの工房で、ものづくり。
今回は島の懐かしいお菓子、アガラサー(蒸しケーキ)をつくる。

小麦粉、黒糖(三温糖)、牛乳。
ベーキングパウダーを入れるものと、重曹+酢で膨らませるもの、二種類つくった。
重曹と酢のほうが、ふっくらしていて甘みもあって、色も濃い。
ほんとうは重曹だけで作るのだけど、愛媛出身の方が地元でつくるお饅頭には
重曹に酢を混ぜていたので、みさ子さんに提案したのだそう。
酢は 甘みを引き出してくれる。おもしろいなぁ

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下の葉は工房に自生する芭蕉(ばしょう)の葉。
「葉は裏側を上にしてね」と、みさ子さん。
裏のほうが抗菌作用が高まるなんて、はじめて知った。

この会に集うお母さんたちは、私も含めて皆 みさ子さんのファンだと思う。
みさ子さんが語りはじめると しぜんに輪ができる。
# by shimako-garden | 2010-03-08 13:26
3月の たのしみごと
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今月は いきたいイベントが いくつも。
コンサート、ワークショップ、講演会。
でも 車検や娘の入園などで お金のでていく月なので
ひとつだけに しぼることにした。

明日の 原田知世さんのコンサート。

彼女は役者として、彼女しか出せない雰囲気をもち
竹中直人など作り手にもファンの多い女優さん。
彼女のインタビューで読んだのですが、映画やドラマは監督のもの。
自分は演じることに徹していると。
歌は自分自身を表現する場。

鈴木慶一、大貫妙子、高橋幸宏など、個性的なミュージシャンも彼女の音楽に共感し
音づくりに参加しています。
メイキングを観たとき、そういった大御所的なミュージシャンに対し
自分のつくりたい音楽を きちんと伝えていて
積み木をつみあげるように 大事に大事に つくっていました。
でも全然気負いは感じなくて。

飾りたてしていない、彼女の歌声が好きです。
音楽を たのしもうとする姿勢も。
映像でライブをみたことはあるれど、生で聴くのははじめて。
知世さんのつくる 音楽の世界を たのしんできます。
# by shimako-garden | 2010-03-05 21:49 | しるし
内に
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時々お弁当を買うご飯屋さん。
無農薬の野菜をふんだんにつかった お弁当。
ここのお弁当をたべるようになって 午後の集中力が冴える…ような気がしている。

お店には本棚があり、これまた私のマインドにストライクな本が並んでいる。
お弁当を詰めてもらうまでの時間(おべんと箱を持参すると30円オフ♪)
本を読むのが このごろの日々の大切な時間になっています。
どの本を手にとるかは、その日の右手の人差し指にまかせて。

昨日はそのお店で販売している 1冊の詩集が目にとまる。
見本を 手にとり めくってみる。
手描きの文字が 詩から感じる むき出しの生生しさを少しやわらげていた。
戦前、東北に生まれ、スペインで長く暮らし、今は沖縄 このお店のちかくに住んでいる詩人。
詩のなかで おじいさんと自らをよんでいる。

じっくりと読みたいきもちがわいて 詩集を買った。

夕方、近所の浜に座り、詩集をひらく。
娘は浜辺の公園の うんていに夢中。

自分に正直なろう、飾っているものを脱いでいこうとする
詩人の内に向かう 心のベクトルを感じる。
…詩とは そういうものだっけ。

去年のはじめくらいから、私も少しずつ 心がそういう方向にうごいていて
この詩集にひかれたのかもしれない。

最近、惹かれるものは それが共通しているかも。

詩画集『幻影』
# by shimako-garden | 2010-03-04 13:51 | しるし
ねずみ色した冬の空
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じわじわ
もあもあ
日々、あったかくなってくる。
だいすきな冬は どうやら 完全におわった。
むしむしな 季節がやってくるよ。

この島は、季節の移りかわりを味わう間がなくて
一気にいっちゃうね。初夏に。

もうしばらくのあいだ 冬と
ちびりちびりしたかった。
# by shimako-garden | 2010-03-01 12:38 | クワディーサ
感覚を とりもどす
夜のクワディーサ。
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ここ数日、気分は低空飛行。
ストレスな出来事があったわけではないけど、年に数回 こうなる。

やっと そんなときの対処法が つかめてきた。
頭(思考)にエネルギーが偏っているので
それを体全体に分散させる。
五感を意識する。

ちかくの浜辺へ行く。
靴と靴下を脱いで、素足で歩く。砂を にぎにぎとつかむように。
潮をふくんだ風に ただただ吹かれる。
波の音に耳をすませる。
何も考えないようにする。

この若いクワディーサの木は、浜辺のちかくに立っている。
若いのに 味わいのある佇まいをしていて みとれる。

ときどき 仕事の出会いのなかで、ある。
その木のように 細いけれども 凛としたまなざしをもつ若い人たち。
# by shimako-garden | 2010-02-26 19:29 | クワディーサ



シマコです。原色あふれる沖縄の、陰ある風景に惹かれます。
by shimako-garden